女性医師「外科系を敬遠」が顕著/厚労省調査
厚生労働省が11月26日に発表した「2008年医療施設(動態・静態)調査・病院報告の概況」で、病院の診療科別常勤換算医師数の男女割合が初めて明らかになった。医科に限ると、皮膚科、眼科、産科、小児科などで女性の割合が30%を超えていることが分かった。一方、肛門外科、心臓血管外科、脳神経外科など外科系では数%程度にとどまる診療科もあり、診療科によって女性医師が偏在している実態が明らかになった。
診療科別の女性医師の構成割合が最も高かったのは、皮膚科で43.4%に達した。眼科の35.9%、美容外科の35.8%、産科の32.9%、小児科の30.8%などが続いた。さらに、産婦人科の30.4%、麻酔科の30.3%なども3割を超えていた。
一方、最も低かったのは肛門外科の3.4%で心臓血管外科の4.4%、脳神経外科の4.8%、呼吸器外科の5.0%、泌尿器科の5.1%などとなっている。
常勤換算医師数が最も多い内科(3万8089.2人)は男性が3万1667.5人、女性が6421.7人でともに最多だった。ただ、男性の常勤換算医師数では、外科の1万6903.4人、整形外科の1万2333.2人が続いたのに対し、女性は小児科の2732.6人、精神科の2118.8人の順となり、性別によって選択する診療科の志向に違いも垣間見られた。(11/27MEDIFAXより)