女性勤務医、労働環境は男性と同じ/栃木県医調査
栃木県医師会は、県内の女性医師を対象に行った就労環境に関する実態調査の報告書をまとめた。勤務医のうち常勤医は83.7%、当直業務に従事しているのは66.0%、1カ月の当直回数は2−3回、週平均労働時間で最も多いのが「64−79時間」との調査結果から、報告書は「男性医師の労働環境と変わらない」と指摘。「この環境の中で、仕事と家庭、子育てができるとしたら、その女性医師はたぐいまれな能力の持ち主だ」として、女性医師の働きやすい環境を整備する必要性を訴えている。
調査は、女性医師の労働・家庭環境の実態把握を通じて、県内への定着促進につなげることを目的に実施した。栃木県内115病院の女性医師に752部、栃木県医師会女性会員(勤務医除く) に188部の計940部の調査票を配布し、351部(37.3%) の回答を得た。
調査結果によると、回答を寄せた女性医師の約6割が20−30代で、病院勤務医では未婚者が多数だったことなどから、報告書は「女性医師が結婚後も仕事と家庭を両立し、勤務を継続できることが医師不足を解決する1つの手だてとなる」と推察している。また、「労働基準法を順守した交代勤務が可能になれば、女性医師も十分能力を発揮できる」と指摘している。(7/2MEDIFAXより)