多剤耐性アシネトバクターで合同提言/感染症関連4学会  PDF

多剤耐性アシネトバクターで合同提言/感染症関連4学会

 日本感染症学会と日本化学療法学会、日本環境感染学会、日本臨床微生物学会の感染症関連4学会は10月21日の記者会見で、多剤耐性アシネトバクター感染症に関する提言を発表した。4学会が合同で提言を発表するのは初めて。提言では、多剤耐性の定義の設定や効果的なサーベイランスの実施、未承認薬の早期承認などが必要としている。

 提言では多剤耐性アシネトバクター感染症の拡大防止や適正な診断・治療を促進することを目的として、現時点での問題点や今後の改善点を▽多剤耐性の定義の設定▽効果的なサーベイランスの実施と活用▽現在進行形の症例に役立つサーベイランス体制の促進▽多剤耐性菌検査実施の環境整備▽感染対策への財政的支援▽感染症診療・感染対策への人材の配置と育成▽未承認薬の早期承認▽新しい治療薬の研究開発の促進―の8項目にまとめた。

●感染予防に診療報酬上の評価を
 提言の中で院内感染対策について、医療機関が感染予防として感染防護具を備えることは診療報酬では手当がないと指摘。感染対策を取ることで病院経営に悪影響があるとして「正当な診療報酬上の評価を」と訴えた。(10/22MEDIFAXより)

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