外来管理加算「5分ルール」を撤廃/民主・政策集のたたき台
民主党厚生労働部門会議は6月17日、次期総選挙のマニフェストの基になる「民主党2009政策集」のうち厚生労働関係のたたき台について了承した。外来管理加算の「5分ルール」の撤廃や「4疾病5事業」で中核的な役割を果たす病院に診療報酬を加算することなどを候補として挙げた。たたき台は今後、各部門との修正協議を行った上で政策集にまとめる。
たたき台によると、5分ルールは実際の診療になじまないとして撤廃を求めている。「4疾病5事業」を扱う病院に対しては診療報酬を1.2倍加算して地域医療の機能強化を図る。同時に報酬増が患者負担に直結しないよう入院医療の窓口負担を3割から2.5割に軽減する。
民間への売却が予定されている厚生年金病院と社会保険病院については「地域医療支援機構」を新たに創設し、公的存続を図る。現在、厚年病院と社保病院は売却を主な業務とする年金・健康保険福祉施設整理機構(RFO)の所有となっている。たたき台では、厚年病院などを新たに創設する「地域医療支援機構」(仮称)に移し、医療法31条で規定する公的医療機関に位置付け、公的存続を明確にさせるとしている。
このほか任意接種の子宮頸がんワクチンに対する助成制度の創設や、インフルエンザ菌b型(Hib)のワクチン接種を予防接種法の定期接種に位置付ける。
介護では介護報酬を10%引き上げ、介護職員の月給を1人当たり4万円程度増やす。同時に10%引き上げに必要な財源は公費から賄い、利用者の保険料には跳ね返らないようにするとしている。
2008年10月、同党は衆院の解散間近と判断し、政策を全般的に示した「民主党政策INDEX2008」を策定した。ただ、予想よりも解散時期が大幅に遅れているため、INDEXの改訂版となる「民主党2009政策集」をまとめることになった。(6/18MEDIFAXより)