地域連携パスの現況を報告/十四大都市医師会連絡協議会
11月21日に開かれた地域医療連携をテーマにした十四大都市医師会連絡協議会の第1分科会では、地域連携クリティカルパスが話題となった。各医師会からは、地域の医師会が中心となってクリティカルパスの作成・運用が進んでいる状況が報告された。しかし、すでに複数のパスが運用されている地域もあり、医療者の立場によって考え方が異なるなど、統一化が難しいとする意見も少なくなかった。
非がん系のパスの現状については、東京都医、京都府医などが報告した。東京都医によると、都では脳卒中医療連携協議会を開いて脳卒中の課題を検討。その下には地域連携パス部会やパス合同会議などを設置して、都内ですでに運用されている10のパスについて、情報の交換と共有を行っているという。京都府医は、地域連携パスとして、大腿骨近位部骨折、脳卒中のパスが府医の主導で運用されていることを紹介。参加病院からは「おおむね好評を得ている」とした上で、IT化などを今後の課題に挙げた。
がん系クリティカルパスについては横浜市医などが報告した。横浜市医では病院、地区医師会による消化器病勉強会などで討議し、胃がん、大腸がんのパスを作成。横浜市医は成功のカギについて、事前に病院と診療所が十分に討議することのほか、診療所の視点を重視して病院主導になりすぎないような配慮も必要とした。(11/25MEDIFAXより)