地域発…/西京 認知症の地域連携を推進
懇話会に予定上回る255人
西京区の認知症地域ケア懇話会
西京医師会は1月17日、洛西ニュータウン内のホテル京都エミナースで、「第2回西京区認知症地域ケア懇話会」を開催した。会場には、予定をはるかに上回る255人がつめかけ、一時は座席の確保に苦慮するほど。
今回の懇話会は、西京区内の認知症に関する地域連携をさらに推進し、住民が安心して暮らせる地域づくりにむけたものだが、開催に至るまでには、学区レベルでほぼ毎月取り組まれている地域ケア研究会での地道な学習や意見交換が基礎にあるという。今回の懇話会にも、地区の会員はもとより、地域で介護や看護に携わる多くの市民が参加した。
会は、西京医師会の北村裕展先生の司会で進行し、冒頭、谷村仲一西京医師会長が「地域の力を借り、地域全体でケアの体制を作りたい」と挨拶。
その後、西京区北部地域包括支援センターの松尾勝弘氏が「認知症の地域での事例」について報告。医療法人清仁会シミズ病院神経内科の河本恭裕先生から「認知症の日常診療」について解説があった。また、この日の特別講演として康生会武田病院脳血管神経センター所長の秋口一郎先生による「認知症の診断と治療〜その流れと現状について」も行われた。
参加者からは、自分が地域で見守りをしている高齢男性の方について、認知症の可能性を感じているが、診断は地域のどの医療機関でも受けられるか。診断から治療のスムーズな流れに乗れれば良いが、現状ではどこに行って相談すれば良いかがわからないなどの質問が出された。
主催者からは、そのような時の対応をスムーズにするための地域システムを、左京や乙訓、下京、南区などの先進的な取り組みに学びながら作っていくための今回は第1歩と考えているので、今後ともご理解とご協力をお願いしたいとの話があった。