地域医療指数に定量的評価を導入へ/DPC評価分科会
中医協・DPC評価分科会が10月14日開かれ、9月の分科会に引き続き機能評価係数?に関する審議を行った。機能評価係数?については、現行の6項目のうち「効率性指数」「複雑性指数」「カバー率指数」については現行評価法を踏襲するが、「地域医療指数」「救急医療係数」「データ提出指数」については見直しを行う方向になっている。
地域医療指数では、従来の7項目(定性的な体制評価)に加えて、地域で発生する患者に対する各病院のシェアを中心に、退院患者の調査データを活用した定量的評価の手法を導入することを了承した。山間地域やへき地で必要な医療提供機能を果たしている病院を適切に評価するのが目的。地域の単位は原則として2次医療圏とした。
委員からは、2次医療圏単位での評価に難色を示す意見も出たが、厚生労働省医政局が進めている2次医療圏に関する検討状況を勘案していくこととし、原則2次医療圏とすることでまとまった。定量的評価は、小児医療体制を成人とは別に評価する方向も了承した。
地域医療指数の従来の7項目について、これまでの議論で削除してもよいのではないかとされていた「地域がん登録」「災害時における医療」は存続する方向となった。「災害時における医療」では、DMATの評価だけでなく、災害医療拠点病院も評価されるべきとの意見も出た。
救急医療係数については、各医療機関での救急医療の診療実績をそのまま反映する「指数」とし、報酬額を直接算出する「係数」としての取り扱いを廃止するとした。ただ、指数の係数化については、最終的に中医協総会で決定する。
一方、前回の会合から引き続き議論された追加導入項目については、次期診療報酬改定では間に合わないものの、「診療情報の提供や活用など、診療の透明化や改善の努力の評価」「専門病院の評価」は今後も検討していくことにした。カバー率の評価で不利になるような専門病院に配慮するため、カバー率の評価基準を再検討することになった。(10/17MEDIFAXより)