在宅支援病院「4km要件」緩和求める声/中医協  PDF

在宅支援病院「4km要件」緩和求める声/中医協

 次期診療報酬改定に向けて在宅医療などの評価の在り方を議論した11月11日の中医協・診療報酬基本問題小委員会で、在宅療養支援病院の「半径4km以内に診療所が存在しない」とする施設基準の除外を求める意見が相次いだ。

 厚生労働省によると、在宅療養支援病院の届け出数は7病院にとどまっている。西澤寛俊委員(全日本病院協会長)は、4kmの要件のために在宅療養支援病院が広がっていないと指摘し、要件の緩和を求めた。安達秀樹委員(京都府医師会副会長)も、過疎地だから支援病院が必要という考え方ではなく「病態にかかる手間などを評価するという意味で人的資源を確保できる点数が必要」として要件の緩和に同調。嘉山孝正委員(山形大医学部長)も「支援病院のしばりを外せば2次医療機関が活性化する」と述べた。

 一方、白川修二委員(健保連常務理事)は4km要件の緩和に理解を示しつつも、「前回改定で在宅支援診療所を中心に進めることにしたこととのバランスも考える必要がある」とし、在支診に関しては訪問回数に基づいた評価とすることも検討するよう求めた。

 末期がんなどを除き40歳未満や要支援・要介護でない人に適用される訪問看護の回数制限(週3日以内)についても是正を求める意見が出た。坂本すが専門委員(日本看護協会副会長)は「重症化しているにもかかわらず、回数が制限されると動きづらい」とし、訪問看護に関する回数制限の是正を求めた。嘉山委員も「医療内容で評価を決めるということとは反している。患者のためにも撤廃すべきだと考える」と述べた。(11/12MEDIFAXより)

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