在宅ホスピス往診、「緊急走行」可能に/警察庁、道交法施行令を改正へ  PDF

在宅ホスピス往診、「緊急走行」可能に/警察庁、道交法施行令を改正へ

 警察庁は、4月1日から道路交通法施行令の一部を改正し、都道府県公安委員会が指定する緊急自動車の指定対象に「在宅ホスピスで医師の緊急往診に使用する自動車」を追加する方針を決めた。緊急自動車の指定を受ければ、制限速度などに関する道交法上の規制を受けることなく緊急走行することができるようになる。

 緊急車両は、赤色警光灯を点灯し、サイレンを鳴らせば緊急走行ができる。

 警察庁は指定を受けられる医療機関の基準案として、(1)在宅で療養している重度の傷病者の家からいつでも連絡を受けることができる医師または看護職員、および求めに応じて患者の居宅をいつでも往診できる医師をあらかじめ指定し、その氏名、連絡先、担当日などを文書で患者の家に提供していること、(2)患者の疼痛などを直ちに緩和することが必要な場合に、自動車による緊急の往診ができること―の2つの要件を求めることにしている。警察庁によると、要件に該当するかどうか判断する上で、疼痛緩和の緊急往診の実績を考慮することになるとしている。

 緊急自動車(普通自動車)の運転者は、大型、中型、普通、大型特殊のいずれかの免許を受けていた期間(免許停止期間を除く)が通算2年以上に達していなければならない。指定に伴う具体的な手続きは、各都道府県警に問い合わせる必要がある。

 在宅ケアの現場からは、往診で利用する自動車の駐車禁止除外を求める意見が強い。ただ警察庁によると、今回の施行令改正では駐車に関する規定はなく、駐車禁止除外許可の基準は都道府県公安委員会規則によって規定されている。(2/20MEDIFAXより)

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