在宅の連携拠点、6カ所でモデル事業/厚労省の新規事業  PDF

在宅の連携拠点、6カ所でモデル事業/厚労省の新規事業

 厚生労働省は2011年度の新規事業で「在宅医療連携拠点事業」を立ち上げる。11年度予算案に約1億860万円を計上し、全国で6カ所程度のモデル事業として開始する。地域の医師・看護師・社会福祉士・介護職などの多職種連携を推進し、継続的・包括的ケアの提供体制構築を目指す。

 在宅医療連携拠点は、在宅療養支援診療所や在宅療養支援病院などに設置する。連携拠点に配置する医療職ケアマネジャー(看護師)、社会福祉士は、退院困難者の退院調整や在宅療養のための情報提供、環境整備などを行う。連携拠点では、病院・診療所・訪問看護ステーション・薬局などのネットワークを構築し、地域包括支援センターとも連動しながら多職種連携を促進する。

 連携拠点は、地域の中で在宅医療のハブ機関としての機能を担う。連携拠点を中心としたネットワークにより、在宅療養支援診療所の届け出ができない一人医師の診療所や、一人薬剤師の薬局などを支援することで、地域にある医療資源を効率的に活用する狙いだ。

 地域連携が不十分な場合、在宅での多職種介入が療養の妨げになることもある。厚労省は連携拠点の設置で「顔の見える関係の構築」「タイムリーな患者情報の共有」などの課題を解消し、医療・介護の包括的提供体制を構築したい考えだ。連携拠点では年4回程度、地域の医療福祉従事者が一堂に会する場も設定する。

 厚労省は11年度早期の事業開始に向けて事業者を公募し、有益な事業計画を示した事業者を選定する。モデル事業の有効性を検証することで、24時間365日のサポート体制を備えた在宅医療制度の構築を目指す。(2/2MEDIFAXより)

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