国民負担率、過去最高に/14年度41.6%、増税で  PDF

国民負担率、過去最高に/14年度41.6%、増税で

 財務省は2月7日、国民の所得に占める税金や社会保険料の割合を示す国民負担率が、2014年度は13年度比1.0ポイント増の41.6%となり、12年度(40.7%)以来、2年ぶりに過去最高を更新する見通しだと発表した。4月の消費税率引き上げや、高齢化に伴う社会保障関連の支出増加が主因。国の財政の厳しさが家計の負担増に直結している実態が浮き彫りになった。

 医療保険など社会保障の負担率は、高齢化に伴う自然増と厚生年金の保険料率引き上げで、13年度より0.1ポイント増えて過去最高の17.5%となる。税金の負担率も消費税増税や景気回復に伴う税収増加で0.8ポイント増の24.1%と予測した。

 日本の国民負担率は、社会保障制度が手厚い欧州の主要国と比べると低いが、増税や社会保障関係費の拡大などで増加基調となっている。10年前の04年度は36.2%だったが、08年度に40%を初めて突破し、12年度からは3年連続で40%を上回っている。

 国債発行による借金で賄っている財政赤字を加えた14年度の「潜在的国民負担率」は51.9%の見込み。財政赤字の減少で13年度比0.3ポイント低下したが、4年連続で50%を超える高水準となっている。(2/10MEDIFAXより)

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