四半期の報告件数、過去最多に/評価機構の医療事故報告書  PDF

四半期の報告件数、過去最多に/評価機構の医療事故報告書

 2010年1−3月に日本医療機能評価機構に報告のあった医療事故件数は593件で、四半期ごとの報告件数としては過去最多だったことが7月14日、同機構が公表した「医療事故情報収集等事業第21回報告書」で分かった。同機構は「医療事故を報告することが、事業開始後5年を経て次第に定着してきていることの表れと考えている」としている。

 医療事故について報告義務のある272医療機関と、任意で事業に参加している545医療機関のうち168医療機関から報告があった。報告義務のある医療機関から報告があった事故(514件)を概要別に見ると「療養上の世話」が240件で最も多く、「治療・処置」122件、「ドレーン・チューブ」34件、「薬剤」23件などだった。事故の程度については「障害残存の可能性
なし」が152件で最も多かったが、「障害残存の可能性がある(低い)」143件、「障害残存の可能性がある(高い)」57件、「死亡」43件などもあった。

 個別テーマとして新規に取り上げた「病理に関連した医療事故」では、04年10月から10年3月31日の間に報告のあった病理に関する医療事故36件について分析。「検体提出忘れ」「検体紛失」「検体の混入」「検体取り違え」などの事例があったとした。

 ヒヤリ・ハット事例収集・分析・提供事業では、10年1−3月の間に、参加医療機関965施設のうち393施設から11万7646件の発生件数情報報告があった。うち「薬剤」に関連した報告が3万8356件で最も多く、次いで「療養上の世話」2万7347件、「ドレーン・チューブ」1万9065件などだった。(7/15MEDIFAXより)

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