受診遅れ31人死亡/民医連、08年調査
全日本民主医療機関連合会(民医連)は3月3日、国民健康保険の保険料を滞納して保険証がない「無保険」になるなどして医療費が払えず、病気になっても受診が遅れて死亡した人が、2008年の1年間で31人に上ったと発表した。
全国の民医連加盟の医療機関に調査し、16道府県から報告を得た。
いったん医療費全額を支払わなければならない資格証明書を発行された人の死亡例は7人。短期保険証が13人、無保険の人は1人だった。
職業でみると、無職が11人、非正規労働者が8人、年金受給の高齢者が7人、自営業が5人。最高齢は89歳の男性、最年少は32歳の男性だった。
具体例では、パートタイムの女性(49)が健診で高血圧と診断されていたが、無保険だったため、勤務先から指示された治療を続けられず、失職。その後くも膜下出血で入院、死亡したケースなどが報告された。【共同】