反貧困大集会を開催/ 「怒ってる会」が分科会を担当  PDF

反貧困大集会を開催/ 「怒ってる会」が分科会を担当

 「反貧困世直しイッキ!大集会」が10月19日、東京・明治公園で開かれ、市民団体、労働組合、弁護士など2000人が集まった。反貧困ネットワークが主催した集会で、保団連が参加する「後期高齢者医療制度に怒ってる会」は「後期高齢者医療制度」分科会を担った。

 集会では、主催者を代表して、宇都宮健児弁護士が「貧困をなくすために、まず垣根を越えてつながろう」とアピールした。全国各地を3カ月にわたって踏破したキャラバンの到着・解散式に続いて、社会保障、食の危機、多重債務・消費者問題など12の分科会が持たれ、青空討論が繰り広げられた。

 「後期高齢者医療制度」分科会では、まず各界からリレートークが行われ、最初に障害者インターナショナル日本会議のALS患者の方が、「障害者は65歳以上から後期高齢者医療制度に加入となる。本人の選択とされるが、移らなければそれまでの医療費の助成制度が制限されたり、打ち切られる道県が十数ある。高齢者、障害者、働けない人間には医療はある程度のところで我慢してもらうしかないと考えるような政治を根本的に変えよう」と発言した。

 労働者福祉中央協議会の高橋均事務局長は「人は年相応に病気になるから、皆でバックアップすべきだ。年寄りは早く死ねというこの制度には我慢ならない。制度を撤廃して、皆が安心して生涯を全うできる国にしていくために引き続き頑張っていきたい」と意気込みを語った。

 医師の立場からは、土岐昌弘保団連理事が報告。訪問診療の経験から「介護保険が医療費削減ありきで行われてきたが、終末期相談支援料に至っては、どうせ死ぬなら『どのように死なせていくか』という項目だ」と後期高齢者医療制度を批判した。

 締めくくりでは、怒ってる会を代表して保団連・住江憲勇会長が「自助、共助、社会保険という形で発展してきた社会保障の歴史に真っ向から戦いを挑んできている政治に対して、私たちは毅然とした態度で闘おう」と廃止に向けての更なる奮闘を呼びかけた。

ページの先頭へ