反核京都医師の会が第29回総会 高木隆郎氏が新代表世話人に
反核医師の会総会で挨拶する高木新代表
核戦争防止・核兵器廃絶を訴える京都医師の会・IPPNW京都府支部は4月18日、第29回定期総会を、下京区のキャンパスプラザ京都において、24人の参加で行った。総会では、浜広信代表世話人が、?2008年度活動報告並びに決算報告について、?09年度役員選出について、?09年度活動方針並びに予算案について、を一括提案した。09年度の活動については、特に川合一良世話人が他の学生とともに、1951年に占領下の日本で催した初めての「綜合原爆展」について、「掘り起こしの会」が書籍の発行に向けて取り組むことを、支援する取り組みを強調した。役員選出については、浜代表世話人が体調不良で退任し、高木隆郎副代表が新たに代表世話人に選出された。
挨拶に立った高木新代表世話人は、あらためて綜合原爆展掘り起こしの会への支援を表明するとともに、若い力を得て、さらに会の活動を発展させたいと抱負を述べた。
イラク人医師が語る同国の現状
引き続いての市民公開講演会は「侵略後6年間のイラク」と題して、イラク人医師であるモハメッド・ヌーリ・シャキル氏からお話を頂いた。
シャキル氏は、76年バグダード生まれ。経済制裁下のイラクで、高校・大学教育を受け、医師になり、02年12月までバグダードの大学病院で臨床。02年12月にヨルダンに移ったものの、03年3月にイラク攻撃開始となり、戦火の中バグダードに戻り、負傷者の緊急治療に従事。同年7月に「イラクで医師を続けると殺害する」という死の脅迫を受け、ヨルダンに避難。アンマンで医師として働きながら、イラクの医療NGO「マーシー・ハンズ」(Mercy Hands)の活動に関わってきた経歴を持つ。現在は大阪大学医学部で病理学の研究に従事している。
シャキル氏は冒頭、「平和はみなさんの手にかかっている」とし、講演を通じて、平和に向けた意見交流ができればと話した。その上で、スライドを使い、イラク戦争で破壊された町の風景、逃げ回る子どもたちの写真等を示しながら、最新の状況もまじえて報告した。
(講演の詳報は反核医師の会ニュースに掲載予定)