医療費伸び率は3.9%/10年度上半期、医科入院は6.6%
厚生労働省は2月2日の中医協総会で、2010年度上半期(4−9月)の「医療費の動向」を報告した。稼働日数補正前の段階での医療費の対前年同期伸び率は3.9%、1日当たり医療費伸び率は3.8%、延べ患者数を示す受診延べ日数の伸びは0.1%だった。10年度診療報酬改定で大半の財源が充当された医科入院に限ると、稼働日数補正前の医療費伸び率は6.6%だった。
全体の伸び率は、診療報酬改定など大きな制度改正のなかった09年度の年間の伸び率3.5%と比べて0.4ポイント上回った。特に医科入院が3.5ポイント上回ったほか、歯科も2.1ポイント上回った。一方、入院外は病院・診療所ともに1.0ポイント、調剤は4.9ポイントそれぞれ下回った。
医科病院で見ると医療費の伸び率は5.7%で、09年度年間伸び率との比較では2.2ポイント上回った。入院の伸び率は大学病院が8.5%、公的病院が7.3%、民間病院が5.9%で、09年度年間伸び率を2.8−4.2ポイント上回る一方、入院外はいずれも09年度年間伸び率を下回った。病床規模別では200床以上で6.1%、200床未満で4.6%の伸び。
医科診療所の入院外を主な診療科別で分析すると、耳鼻咽喉科、小児科、皮膚科などで09年度年間伸び率を上回る一方、外科、整形外科、内科などは09年度年間伸び率を下回る伸びにとどまっている。
受診延べ日数は医科病院の入院で1.3%伸びる一方、入院外は3.9%減。医科診療所の入院外では1.2%の伸びとなっている。
稼働日数補正後の伸び率は全体で3.4%、医科入院は6.4%、医科入院外1.1%、歯科0.6%。(2/3MEDIFAXより)