医療費の国負担「5億円超が不当」/会計検査院・09年度決算検査  PDF

医療費の国負担「5億円超が不当」/会計検査院・09年度決算検査

 会計検査院は11月5日、2009年度の国の収入支出の検査結果を内閣に報告した。厚生労働省関係では、医療費について国の負担が不当とした金額は前年度比6442万円減の5億2940万円だった。介護給付費で国の負担が不当とした金額は前年度比9121億円増の2億925万円となった。

 医療費では、35都道府県の155医療機関と30薬局に対して05年度から09年度に行われた支払いが11億1026万円多くなっており、これに対する国の負担額5億2940万円を不当とした。診療報酬項目別では「入院基本料」が82医療機関で2億8768万円、「入院基本料等加算」が22医療機関で5797万円、「特定入院料等」が7医療機関で5326万円などとなった。具体的な事例では「療養病棟入院基本料などに定められた区分のうち、患者の状態よりも高い区分の点数で算定していた」「地方社会保険事務局長へ届け出をしていないのに、特殊疾患入院施設管理加算等を算定するなどしていた」などを挙げた。

 介護給付費では、31事業者に対して141市区町村が行った03年度から09年度までの支払いが6億9069万円多くなっており、これに対する国の負担額2億925万円を不当とした。介護老人保健施設サービスで3909万円、介護療養施設サービスで1億4501万円、通所介護サービスで1437万円、通所リハビリテーションサービスで1076万円をそれぞれ国の負担は必要なかったとした。(11/8MEDIFAXより)

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