医療計画見直しへ議論スタート/厚労省の検討会
厚生労働省は12月17日、2013年度から実施する都道府県の新しい医療計画に向けて、医政局長通知「医療計画作成指針」や指導課長通知「疾病又は事業ごとの医療体制構築に係る指針」を見直すための検討会を5年ぶりに開いた。検討会では「4疾病5事業」を盛り込み08年度から5カ年計画で実施している現医療計画の課題を検証し、新医療計画が地域医療連携でより実効性の高いものとなるよう指針の見直しを検討する。検討会の座長には武藤正樹・国際医療福祉大大学院教授が就任した。
主な検討内容は▽4疾病5事業の医療機能の見直し▽達成状況を把握する指標▽医療計画策定のためのデータ集積・分析の在り方─など。社会保障審議会・医療部会での医療計画の議論などを踏まえながら、11年中をめどに検討結果を取りまとめる。12月22日の医療部会では、医療計画を議題に取り上げる。法令改正が必要となる議論を含め、基本方針については医療部会の中で議論を進め、検討会では医政局長通知・指導課長通知の内容について議論する。
唐澤剛大臣官房審議官は、民間病院が多い日本の医療計画は誘導的な性格を持つものとなると前置きし「それぞれの地域の医療・介護を視野に入れた医療提供計画をどうつくるか、重要な時期に差し掛かっていると思う」と述べた。重要な視点として▽DPC対象病院の拡大▽在宅療養サービスを含む最近5年間の医療環境変化への対応▽地域実態に即した個性ある医療計画の在り方▽医療・介護連携―を挙げた。(12/20MEDIFAXより)