医療者数の法令適合率が改善/厚労省09年度立ち入り検査
厚生労働省医政局指導課は2月21日、2009年4月から10年3月にかけて実施した病院への立ち入り検査の結果を公表した。09年度は、医師・看護師・薬剤師について医療法や関連法令が定める標準数と適合する割合は、08年度より高かった。医師数の適合率は、約100ある検査項目のうち2番目に低かった。
立ち入り検査は医療法第25条の規定に基づいて、医療従事者数や診療録の管理状況、安全管理の体制確保などについて医療法や関連法令を順守しているかどうかを検査するもので、09年度は8214施設が対象となった。順守率は全体で97.8%。医療従事者数は95.5%、管理は97.1%、帳票・記録は97.8%などとなった。
適合率のワースト3は「職員の健康管理」89.5%(08年度88.8%)、「医師数」90.0%(同88.3%)、「医療機器の保守点検実施」93.1%(同90.4%)だった。医師数の適合率は03年度には81.3%だったが、年々改善している。
医師数の適合率を地域別に見ると、北海道・東北が77.8%と最も低く、近畿が95.5%と最も高かった。8211施設のうち821施設が医師標準数を満たさなかった一方で、配置医師数が法定医師標準数の150%以上となった施設は2483あった。
看護師等数の適合率は99.2%(08年度98.9%)で、地域別では関東が98.4%で最も低かった。病床規模別に見ると、最も適合率が低かったのは一般病床では20−49床で98.5%、精神病床では50−99床で91.3%だった。
薬剤師数の適合率は94.4%(同93.7%)だった。(2/22MEDIFAXより)