医療療養、依然4割が「25対1」/日慢協調査「廃止なら混乱」
療養病床の看護職の人員配置を実質30対1まで認める医療法施行規則の経過措置が2011年度末で期限を迎えることに伴い、廃止も取りざたされる25対1看護配置の医療療養病床が、10年度診療報酬改定後も4割近くに上る可能性があることが、日本慢性期医療協会の調べで分かった。日慢協の武久洋三会長はメディファクスの取材に応じ「25対1医療療養病床が廃止となれば現場は大変混乱する」と強調。存続に向け、医療法施行規則の改正を求めていく考えを明らかにした。
日慢協が会員病院を対象に10年8月に実施した調査(回答294病院)では、医療療養病床2万1219床のうち、療養病棟入院基本料2の算定病床は8417床で約4割だった。10年度改定前の同年3月調査(回答407病院)では、3万3997床のうち25対1病床は約5割だったことから、武久会長は「点数に差が付けば多くの病床が20対1に移行するかと思ったが、考えていたより移行がなされていない」と指摘。看護師確保の難しさなどが背景に浮かび上がるとし、20対1医療療養病床への移行は、今後も急速には進まないのではないかとした。(2/14MEDIFAXより)