医療機関群3分類に、医師密度は「除外」/DPC分科会が推奨案  PDF

医療機関群3分類に、医師密度は「除外」/DPC分科会が推奨案

 中医協・DPC評価分科会(分科会長=小山信彌・東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)は11月7日、基礎係数設定のための医療機関群の設定について、医療現場からの懸念が強かった「医師密度」を具体的要件から除外することを了承した。さらに、医療機関群は「大学病院本院群」「高診療密度病院群」「その他の急性期病院群」の3分類を分科会の推奨案として、近く中医協総会に報告する方針を決めた。

 厚労省は、この日の分科会に「医師密度要件の設定に伴う医師獲得競争惹起の懸念に配慮する」として「医師密度」を要件から除外することを提案。ただ、医師配置を前提とせず「診療密度」だけを要件とした場合、単なる濃厚診療と区別できなくなるため、「医師研修機能」「高度医療機能」「重症者診療機能」の“実績3要件”のうち高度医療機能と重症者機能の2要件に、医師配置が適切に反映する要件を盛り込んだ修正案を提示した。これまでの議論では実績3要件は「いずれか」を満たせばよいとしていたが、「全て満たす」ことも提案した。これらの提案に反対意見はなく了承された。

 その上で厚労省は、医療機関群の分類について「大学病院本院群+高診療密度病院群+その他の急性期病院群」の3分割案=A案、「大学病院本院と高診療密度病院群+その他」の2分割案=B案、「大学病院本院+その他」の2分割案=C案の合計3案を提示した。

 小山分科会長は、A案の支持が多数を占めたことから、分科会としてはA案を推奨案として中医協総会で報告したいとまとめた。(11/8MEDIFAXより)

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