医療提供体制の機能強化へ610億円/概算要求で厚労省
厚生労働省は2012年度予算の概算要求のうち、医療提供体制の機能強化に610億円を計上した。地域医療確保対策は11年度予算から24億円増となる106億円で、このうち医療機関の診療データを外部保存し、他の医療機関との相互閲覧やデータのバックアップを実現させる「医療情報連携の基盤整備」は特別枠で20億円を要求する。
全国15カ所で先行的に取り組みが進む地域医療支援センターの整備は、新たに15カ所を追加するために現行予算の倍額となる11億円を計上。チーム医療分野では11年度実施中のモデル事業の成果を踏まえ、質の高い取り組みと判断された形態を広く普及させる新規事業に2.9億円を盛り込んだ。
災害医療体制の強化は2億円を措置。災害時に被災県や被災県内の災害拠点病院との連絡調整を担う災害派遣医療チーム(DMAT)事務局の体制を強化するほか、DMAT隊員を養成する。
●「雇用の質」省内PTの報告書を反映
このほか、就労分野のうちワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取り組みでは、細川律夫前厚生労働相の指示で設置した「看護師等の『雇用の質』の向上に関する省内プロジェクトチーム」の報告書を反映させる形で、都道府県労働局にコンサルタントを配置する取り組みなどに6600万円を計上した。(9/28MEDIFAXより)