医療扶助適正化へ「指導・監査強化を」/指定都市市長会
政令指定19都市で構成する指定都市市長会は10月20日、民主党と厚生労働省に提出した生活保護制度に関する改革の提案書の中で、医療機関に対する監査・指導の強化に向け、不適切な医療行為があれば是正させる権限を持つ国の機関の創設を提言した。
民主党などに提出したのは「社会保障制度全般のあり方を含めた生活保護制度の抜本的改革の提案」と題した文書で、被保護者の社会的自立の助長や生活保護の適正化などを柱とした生活保護法などの改正案を盛り込んでいる。
提出後、矢田立郎・指定都市市長会長(神戸市長)、平松邦夫・同市長会市民生活・都市活力部会長(大阪市長)らとともに厚労省内で会見した大阪市健康福祉局の鈴木哲夫・生活保護制度担当部長は、医療扶助が生活保護費の約半分を占め市財政を圧迫している現状を指摘し、「レセプト点検などを進めているが、頻回の受診などが適正なのかどうか判断する権限がわれわれにはない。適正な医療行為とは何か明確にしてほしいという思いで(監査・指導の強化を)盛り込んだ」と説明した。
さらに、被保護者の医療費の一部自己負担導入も盛り込んだ。過剰な医療行為の抑制につなげたいとした。(10/21MEDIFAXより)