医療安全調査委法案「内容を了承」/法務省・警察庁の幹部
法務省と警察庁の幹部が4月21日、参院厚生労働委員会に参考人として出席し、厚生労働省が検討を進めている「医療安全調査委員会(仮称)」創設を盛り込んだ第3次試案と法案大綱案について、それぞれの官庁として内容を了承していると説明した。西島英利氏(自民)の質問に対する答弁。
法務省の甲斐行夫大臣官房審議官は「厚生労働省の策定した第3次試案の内容については、事前に協議を受け、公表することを合意している」と指摘。警察庁の西村泰彦長官官房審議官も「第3次試案、大綱案の策定、公表に当たっては警察庁としても協議にあずかり、内容について了承している」と述べた。
また、警察へ通知することになる「標準的な医療から著しく逸脱した医療」について、厚労省の外口崇医政局長は「個々の事例ごとに、病院等の規模や設備、地理的環境、医師等の専門性の程度、緊急性の有無、医療機関全体の安全管理体制の適否等を勘案する」と解説した。
さらに、「標準的な医療から著しく逸脱した医療」の判断基準として、2008年度の厚生労働科学研究では「故意に近い悪質な医療行為に起因する死亡の疑いがある場合とし、医学的根拠のない医療、著しく無謀な医療、著しい怠慢を通知の対象とする」と提案していると紹介。「こうした議論を踏まえて検討していきたい」と述べた。(4/22MEDIFAXより)