医療保険のIT推進で意見書/健保連
健保連(平井克彦会長)はこのほど、医療保険分野のIT化についてまとめた意見書を首相官邸などに提出した。医療保険運営のコストの縮減・効率化、医療情報を得やすい環境整備を図るためIT化を推進すべきとし、レセプトオンライン化の完全実施や記載要領の見直しなどを求めた。
意見書は、これまでの情報提供体制について「限定された情報に基づく運営を行わざるを得ない環境にあったため、横断的・統一的な情報連携を図ることができなかった」とした。国民本位の医療の実現と医療保険運営の一層の効率化を促進するため、情報環境の整備が必要と指摘。すべての医療保険関係者がオンライン化することで情報を共有できるよう、国が法的整備や予算措置などをすべきとした。
推進策として特に歯科レセプトの早急な電子化を求めた。レセプト記載要領の見直しでは▽未コード化傷病名の解消(傷病名コードの統一)▽レセプトの主傷病名の確定と、傷病名と診療行為のリンク付け▽電子情報に対応した診療報酬コード体系の合理化―の3点を挙げた。さらに、社会保障カードの早期導入、個人が情報を閲覧できる仕組みの早期導入、電子化未整備分野のペーパーレス化の早期実現も求めた。(11/11MEDIFAXより)