医療と介護の整備計画「将来的に一本化を」/厚労省・宮島老健局長
7月11日付で就任した厚生労働省の宮島俊彦老健局長は7月13日、千葉市内で開かれた日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会で講演し、高齢社会での地域ケア体制の方向性として「将来的には医療計画と介護計画は1つの整備計画になってくる。病院や施設、在宅ケアを同じ枠組みの中でとらえた“地域包括ケア整備法”のような形も必要となってくるだろう」との見通しを示した。
高齢者の在宅療養の推進に当たっては、高齢者専用賃貸住宅などの「ケア付き住宅の整備が大きな柱となる」と指摘。介護老人保健施設など施設系サービスは欧米並みの水準になったとした上で、「日本で足りないのはリタイアメント・ハウジング。高齢者の住まいの場が未整備な状況」と述べ、医療や介護サービスと連動した住宅整備を進める必要性を強調した。さらに、在宅療養を普及させるためには「在宅主治医と訪問看護ステーションの拡充が不可欠」とした。
次期介護報酬改定については「介護現場では若い男性職員が(賃金水準の低さのため) 結婚退職している状況。介護報酬は引き上げの方向で検討せねばならないだろう」と述べた。(7/15MEDIFAXより)