早朝に映画を2本観た(DVD購入)。「結婚しようよ」と「阪急電車」である。感動した。あらすじは分かっているのに、同じ場面で涙が出るのである。年のせい? それとも感動に飢えているせい? 前者は吉田拓郎の詩にのせて「パターナリズムと親子の絆」を説き、また後者は阪急電車に乗って「勇気を出そう」「一人じゃないんだよ」「世の中捨てたもんじゃないよ」と話しかけている。
義理の兄の推薦書『春宵十話』(岡潔)を読んだ。「人は動物性の台木に人間性の芽を接ぎ木したものといえる」「すべて成熟は早すぎるよりも遅すぎる方がよい。これが教育というものの根本原則だと思う」「人たるゆえんは『人間の思いやりの感情にあると思う』」と記されている。また「動物性の芽を早く伸ばしたために、最近の無慈悲な青少年の犯罪が起こっているのではないか」と幼児教育に警鐘を鳴らしている。すでに1960年代にである。
「その人の性格形成には思春期までの家庭状況が影響を及ぼす」(吉本隆明)「乳幼児期に母親は愛と信を教え、父親は信と欲を教えるのがよいと思う」(再び岡潔)、「walk don’t run」、やはり情緒・教養を幼い時にじっくり育てなければならないと改めて思った。人として大事なものを失わないために、こころもからだも休めないと…。こんなお盆休みでした。(玲奈)