医界寸評  PDF

 ギリシャの財政問題に端を発したユーロ圏の金融危機は、ユーロ圏諸国国債の格下げにまで話が及び、ユーロ安の嵐となっている。

 借金を多量に抱えているのが悪いといわれてしまえばそれまでだが、何か資本主義の暴走のようにも思える。投資マネーに振り回され、格付け会社の国債ランク付けに右往左往し、投資資金の行方に政治がアタフタし、経済が混乱させられている。今のところ個人向け復興国債も順調のようだが、借金を国内で何とかしている割合が高いとはいえ、大借金国の円がなぜか高くなり、円高で輸出の足が引っぱられ、製造を海外に移す…TPPどころでない経済問題だ。

 財政と社会保障の一体改革へと早々に内閣改造をして力を入れるようだが、今の体制に手を入れるのでなく、根本的に変えてしまわないといけないのではないだろうか。そういう思いが、大阪維新の会への期待となり、公募区長へ募集殺到となっているように思われる。一方で、大阪市交通局職員の早期退職希望者も殺到状態のようで、橋下さんのやり方が良いかは疑問だが、あのような勢いが求められているのが今なのだろう。

 信長が壊し、秀吉がならして、家康が徳川三百年の太平を築いた。太平洋戦争をも乗り切った薩長藩閥政府官僚体制にガタがきた今、それを破壊する時がきつつあるのであろうか?今年はどのようになるだろう。混沌の中に光は見えるのであろうか。(門雀庵)

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