医界寸評  PDF

医界寸評

 当院は今朝も人があふれている。待合室、診察室ではなく、受付である

▼8月より始まった明細書義務化に対応するために、事務職員を2人から3人体制にせざるを得なかった。カルテ作り、受付応対、電話対応、薬受渡し等、どれをとってもミスは困る。薬剤情報、領収書、そして明細書を渡す段階になって、この薬は残っている、逆に足りない、睡眠導入剤もいる、シップが要る、要らない。また、2回目で長期投与すると前回の特処加算を減額した訂正領収書・明細書を打ち直し差し替えを頼む。項目への疑問もある

▼明細書の中の腫管、本人告知をしていない人にこのまま渡してよいものか。それではと患者に尋ねれば領収書は必要だが、ほとんどの人が明細書不要との返事。何よりも紙の使用量が倍増した。これで再診料1点の加算。無駄で不要のこの明細書発行義務化、現場の混乱は予想されたであろうに中医協ではまともな議論はされたのか

▼同様に電子化については、紙レセでないと資格誤りや点数間違い、点検漏れがわかりづらい、返戻・査定が増加し閉口し、今まで通り印刷する場合も多いと聞く。せっかく作ったCDも、修正あればまた最初からやり直し。何が事務量の改善・効率化なのか

▼細かに決められるルールのなんと多いことか。費用も手間もこっち持ち、それでも何とか頑張るが、現場からは怒り、不満の声が聞こえてきている。(木鼠)

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