医界寸評
熊本をはじめとする一連の地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げる。この震災では熊本市民病院をはじめ一般診療所など多くの医療機関に被害が生じ、医療の提供に支障をきたしている。幸い、続々と各地から災害派遣チームが被害地に送り込まれ活動を開始している▼同様のことは5年前の東日本大震災でも見られ、国内外から多数の組織が救援にかけつけてくれた。今回の救援も含め感謝したい。当然、他国で災害があった場合には、日本も同様に救援活動をするだろうし、するべきである▼今回、米軍は救援物資輸送にオスプレイを投入して活動している。しかしながら、日本国内ではまだオスプレイの飛行について不安を持つ人もある。実際、「安全性の宣伝」とか「政治利用」とかいう語が見られる記事もある。この時期に被災者がさらに不安になるようなことは避けたほうが良いのではないか▼災害対策には災害発生後の対応の計画、備えが必要なことはもちろんだが、常から被災者の安心が得られるような準備、対策が求められる。原発の存在などは、被災者には不安なことではないかとご心配申し上げる▼大きな災害に関連して安全性に不安のある航空機や、災害時にどうしても危険が心配される原子力発電施設の存在を含め、改めて災害について考慮してみる機会ではないだろうか。(mykonos)