医界寸評  PDF

医界寸評

 マイナンバーの通知が始まった(京都では、執筆時にはまだ届いていない)。報道によると、通知書を機械で裁断した人や自分のマイナンバーをネット上に公表した人などいろいろな反応があるようである▼行政の事務作業を考えると、通し番号なしで個人を識別するために相当な労力を割いているだろうし、国民に通し番号を付ける必要性は理解はできる。しかし、行政サービスの効率化といっても、人員削減などの具体的な計画は筆者の知る限りは聞こえてこない。また、さまざまな分野にマイナンバーを活用するというが、そこにまた「不純な動機」を感じてしまうのは筆者だけだろうか▼マイナンバーは大事な番号なのでしっかり保管しろというが、さまざまな利活用と矛盾するのではないだろうか。立ち消えにはなっているようだが、消費税を還付するために商店でマイナンバーを提示するという話があった。消費税増税の目くらましという本質はさておいて、マイナンバー流出の危険性を増やすものであり疑問を感じた▼マイナンバーの管理を行政がしっかりやってくれれば、マイナンバーが流出しても大きな問題は起こらないはずだ。管理の負担を事業者に押しつける今の方針は納得できるものではない。マイナンバーが政策的に不当な利用をされないようにしっかり監視していきたい。(内)

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