医界寸評
またまた大自然の偉大なる力を実感させられた2013年が終わり、2014年がスタートした。年男になるのも待たず暴走を始めた奔馬安倍内閣総理大臣の周囲には、しっかりと抑えられる有能な調教師はいないようだ。かくなる上は、我々国民一人ひとりが賢明なジョッキーとなり、世論という名の手綱と鞭をもって御するしかないと思われる▼診療報酬改定も総枠が決定され、個々の割り振りに焦点が移っている。そんな中、勤務医時代の同僚で、現在は診療所にデイ・サービスセンターを併設して在宅医療に活躍している先生からいただいた年賀状。「春からサービス付き高齢者住宅をオープンさせます」と自筆の添え書きがあった▼昨今、過剰な医療の温床として物議を醸している「サ高住」である。彼は非常に生真面目な勉強家で、府医の学術奨励賞の常連であり、風が読めない人ではないはず。マスコミの標的になっているブラック法人とは違う、質の高い物を作り上げるに違いない▼とはいえ、報酬体系がどう変えられてしまうか不透明な時期。以前からモヤモヤと胸に燻る「医者仲間に自浄作用ってあるんだろうか?」の思いが、またまた燃え上がる気配を感じるのは私だけだろうか。「正直の頭に神宿る」は死語なんかじゃないと念じつつ…。(呑鉄童)