医界寸評(玲奈)
十数年前、保険医新聞の広場に「漢字と私」というタイトルで書いた。今でも漢字など日本語に興味を持っている。高島俊男という相生市出身の中国文学専攻の先生が居られる。週刊文春に「お言葉ですが…」というコラムを連載されていた(3年前に終了、残念!!)。「あとからひとこと」も加えて、これまで13冊の本に纏められている。その前には『本が好き、悪口言うのはもっと好き』も出されている。これらの本には漢字も含めて、日頃何気なく使われている言葉が彼独特な切り口でバッサリ、チクリ解説してある。たとえば、「檄を飛ばす」の使い方、何で「上野介はこうづけのすけ」「主税はちから」と読むのか、「小股の切れあがった女」の意味、「広辞苑の神話」論議などなど(興味のある方はご一読を)▼漢字といえば漢検が頭に浮かぶ。毎回たくさんの人が受験しているとのこと、私も一度は受験してみようかと思ったことがある。この漢字検定についても文芸春秋4月号「あぁ、漢字検定のあほらしさ」というタイトルでバッサリ。高島俊男ファンとしては痛快であった。漢検のアイデアは抜群だったが、理事長らが私腹を肥やし、墓穴を掘った。公益法人故に摘発された事件であろう▼08年12月1日から新公益法人制度が始まり、5年以内に完全移行となる。地区医師会もどちらをとるか決めなければならない。公益法人か一般法人か? 思案のしどころである。(玲奈)