医師派遣機能の強化へ奨学金/医療分野の経済危機対策
自民・公明両党は4月9日にまとめた経済危機対策に、中長期的な成長を目指した医療分野の具体的施策を示した。医師確保のための奨学金を活用することで、医師が不足している地域や診療科に対する医師派遣機能を強化するほか、医師事務作業補助者を集中配置することによって、勤務医や看護師の勤務環境の改善に取り組む。
また、地域医療の再生に向けて救命救急センターや新生児集中治療室(NICU)の拡充を明記した。NICUや回復期治療室(GCU)の後方病床として、重症心身障害児施設の整備も盛り込んだ。
大学病院の周産期医療体制や救急医療環境などを強化する方針も打ち出した。国立高度専門医療センターへの先端医療機器の整備や財務基盤の安定化に取り組むことも明記した。
このほか、社会保障カード(仮称)の導入に向けた環境整備など医療のIT化を進める方針を盛り込んだ。健保組合に対しては、IT化を推進するための財政支援を実施する。
さらに、難病患者の負担軽減を図る観点から、医療費助成制度の対象疾患を拡大。緊急性の高い疾患を新たに同制度に追加する方針を示した。(4/10MEDIFAXより)