医師会へ苦情相談、3年間で1万件超/都道府県医受け付け分  PDF

医師会へ苦情相談、3年間で1万件超/都道府県医受け付け分

 日本医師会は2月24日、都道府県医師会が受け付けた苦情相談についてのアンケート結果を公表した。2007年度から09年度までの3年間に、都道府県医師会全体で1万599件の苦情相談が寄せられていた。日医会館で開かれた会員の倫理・資質向上に向けたシンポジウムで藤川謙二常任理事が報告した。藤川常任理事は「件数を記録していないなどの医師会もあることから、大都市圏を中心に結果よりも多い件数が寄せられていると考えられる」としている。

 苦情相談内容では「医師・職員の対応」が2742件、「治療内容」が2706件で、この2項目でほぼ半数を占めた。ほかに「精神科・心療内科領域」1061件、「医療費(診療報酬など)」1043件、「医師の説明」1026件などがあった。苦情相談の対応で苦慮した例では「医師・医療機関の対応や診断・治療に対する不信」と回答した医師会が15医師会、「悪質なクレーマー・モンスターペイシェント」が13医師会、「被害妄想・精神疾患患者・認知症の高齢者」が12医師会だった。

 診療に関する相談窓口を「設置している」と回答したのは46医師会。「設置していない」と回答した1医師会も、「苦情相談が多数寄せられるので総務課を中心に対応している」とした。愛知県医師会は県の委託事業として実施していた。行政機関などとの情報交換をしていたのは37医師会、情報交換がなかったのは10医師会だった。情報交換先として最も多かったのは県の担当課で23医師会、次いで医療安全支援センターが21医師会だった。

 苦情相談の受け付け方法は電話が最も多く9244件、医師会に来館するケースや手紙、ファクスなど文書で相談するケースもあった。苦情相談相手は患者本人が最も多く6389件、次いで患者の家族や親戚、知人などが2732件だった。医師からの苦情相談も324件あった。(2/25MEDIFAXより)

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