医師事務補助加算は727施設/
08年度改定の届け出でメディファクス調査
過重労働が指摘される勤務医の負担軽減に向けて2008年度診療報酬改定で新設された「医師事務作業補助体制加算」の7月1日時点での届け出件数は、全国で727施設であることがメディファクスが実施した届け出状況調査で分かった。厚生労働省は医師事務補助加算の届け出を1000施設程度と見込んでいた。日本医師会などは算定のハードルが高いとして対象を拡大するよう求めている。
メディファクスは「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(情報公開法) に基づき、各都道府県の社会保険事務局に対して行政文書の開示を請求し、7月1日時点で届け出ている医療機関の名称などの開示を受けた。
医師事務補助加算は、第3次救急医療機関や総合周産期母子医療センターのほか、年間の緊急入院患者数が200人以上の実績のある急性期病院が対象。一般病床に入院した患者に対して入院初日に算定する。届け出一般病床数に対する医療クラークの配置数によって、(1)25対1 (355点)、(2)50対1 (185点)、(3)75対1 (130点)、(4)100対1 (105点) ─の4段階に分かれている。勤務医の負担軽減のための計画を作成して院内掲示し、職員に周知することなどが要件となっている。
一方、医師事務補助加算と同様に、産科勤務医の負担軽減のための計画を策定することが08年度改定で要件に加わった「ハイリスク分娩管理加算」は7月1日時点で640施設が届け出ていた。
厚労省の集計によると同加算は06年7月1日時点が702施設、07年7月1日時点が708施設と横ばいで推移したが、08年度改定後に約70施設減少したことになる。(10/1MEDIFAXより)