医師・患者のための確定申告/医療費控除の範囲について  PDF

医師・患者のための確定申告/医療費控除の範囲について

 確定申告時において、医療費を一定金額以上支払っている場合、医療費控除として所得から差し引くことができます。

 医療費控除の範囲をお知らせしますので、先生方はもちろん患者のみなさんにも周知下さい。

 なお、医療費控除の申請については領収書の原本提示が必要ですが、税務署では領収書の確認ができれば領収書を本人に返却するとしています(申告書郵送時の場合は、返戻を希望する旨の書面及び返信封筒を同封することが必要)。申告後、高額療養費や高額医療費の償還申請に使用する際は領収書を返却してもらって下さい。

 医療費控除の対象となるのは、本人分だけでなく生計を一にする配偶者やその他の親族分も対象となります。

 医療費控除のみの還付申告については、確定申告期間の3月15日以降でも取扱いをしていますので医療費控除の適用が受けられる方は還付申告をして下さい。

医療費控除対象の範囲

通常の医療費

  1. 医師、歯科医師に支払った診療費、治療費
  2. 治療、療養のために必要な医薬品の購入費
  3. 病院、診療所、介護療養型医療施設、介護老人保健施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設、助産所へ支払った入院費、入所費
  4. 治療のためにあんま・マッサージ・指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師に支払った施術費
  5. 保健師や看護師又は准看護師に療養(在宅療養を含む)上の世話を受けた費用及び療養上の世話を受けるために特に依頼した人に支払った療養上の世話の費用
  6. 助産師による分べんの介助および妊婦の保健指導の費用
  7. 国民健康保険で療養の給付を受けた人の市町村や特別区又は健康保険組合からの告知書などに基づいて納付した療養費の一部負担金
  8. 次のような費用で、医師等による診療や治療などを受けるために直接必要なもの
    1. 通院費用、入院の部屋代や食事代の費用、医療用器具の購入代や賃借料の費用で通常必要なもの
    2. 日常最低限の用をたすための義手、義足、松葉づえ、補聴器、義歯などの購入の費用
    3. 身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、児童福祉法などの規定により都道府県や市町村に納付する費用のうち、医師などの診療などの費用又はa、bの費用に当たるもの
  9. 特定保健指導費(高血圧症、脂質異常症、糖尿病と同等の状態であると認められる基準を満たしている場合)

特別な費用・施設の利用料金

  1. おむつ購入費用および賃借料
    ※ただし、イ.傷病によりおおむね6カ月以上にわたり寝たきり状態にあると認められる者、ロ.その傷病について医師による治療を継続して行う必要があり、おむつの使用が必要と認められる者。イ、ロいずれにも該当し、治療を行っている医師が記載した「おむつ使用証明書」の提示があること
    ※おむつ代の医療費控除を受けることが2年目以降で介護保険法の要介護認定を受けている一定の人は、市町村が主治医意見書の内容を確認した書類又は主治医意見書の写しを「おむつ使用証明書」に代えることができます。
  2. ストマ用装具に係る費用
    ※退院後も継続してストマケアの治療を受ける必要があり、その治療上、適切なストマ用装具を消耗品として使用することが必要不可欠であると医師が認めて発行した「ストマ用装具使用証明書」の提示がある場合
  3. 温泉利用型健康増進施設(クアハウス)として認定を受けた施設で、医師の指導により温泉療養を行うための利用料金
    ※医師が発行した「温泉療養証明書」の提示が必要
    ※治療のために支払われた設備の利用料等であることを明記した施設の領収書が必要
  4. 指定運動療法施設(スポーツクラブ等)として認定を受けた施設で、医師が治療のために患者に運動療法を行わせるために必要な利用料金
    ※医師が発行した「運動療法実施証明書」の提示が必要
    ※治療のための施設の利用料であることを明記した施設の領収書が必要

介護保険関係

  1. 指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)等の施設サービス
    要介護度1〜5の認定を受け指定介護老人福祉施設または指定地域密着型介護老人福祉施設に入所する人の介護費、食費、居住費の自己負担額の2分の1相当額
    ※対象費用の額が記載された指定介護老人福祉施設利用料等領収証の添付または提示が必要
  2. 居宅サービス
    居宅サービス計画または介護予防サービス計画に基づいて下表の対象となる居宅サービス等を利用する人の自己負担額

居宅サービス等についての一覧表

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