医師の喫煙率、男性で有意に低下/日医、08年喫煙意識調査  PDF

医師の喫煙率、男性で有意に低下/日医、08年喫煙意識調査

 日本医師会の内田健夫常任理事は2月4日の定例会見で、第3回日医会員喫煙意識調査の結果、2008年の喫煙率は男性医師が15.0%、女性医師が4.6%だったと発表した。男性医師の喫煙率は、04年に行った前回調査の21.5%から有意に低下した。

 診療科別では、産婦人科の女性医師の喫煙率が増加し続けている傾向が明らかになった。内田常任理事は「サンプル数が少なく有意差は出ていないが、非常にショックだった」と述べ、日本産婦人科医会に全数調査の実施を要請するとともに、禁煙の啓発活動を強力に推進するよう依頼するとした。

 調査は日医の禁煙推進活動の一環として、00年から4年ごとに実施している。今回の調査では従来と同様、08年4月時点の日医会員から男性3000人、女性1500人を無作為に抽出した。回答率は79.9%。

 調査の結果、男性の喫煙率は第1回調査から27.1%、 21.5%、 15.0%と有意に低下。女性も6.8%、5.4%、 4.6%と低下した。診療科別では、小児科が男性で24.2%、18.4%、 13.4%と低下、女性も8.1%、1.7%、 1.4%と低下した。呼吸器科では、学会が認定する専門医の要件に、喫煙の有無が加わったことなどを背景に、男性の喫煙率が3.6%と前回調査の14.9%から急激に低下した。

 医療機関の喫煙防止対策では、「敷地内禁煙」を実施している診療所が61.0%、病院が47.7%、「喫煙所の設置」は診療所が21.7%、病院が47.4%だった。敷地内禁煙の実施と管理者の喫煙行動の関係を見ると、管理者がたばこを吸わない診療所では敷地内禁煙が65.1%なのに対し、管理者がたばこを吸う診療所では44.3%にとどまった。内田常任理事は「院長の喫煙の有無によって、喫煙防止対策がまったく異なる」と指摘し、今後の課題に位置付けた。(2/5MEDIFAXより)

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