医師の事務作業、１日平均２時間５７分

　医師の１日の事務作業時間の平均は２時間５７分で、最も負担だと感じている作業が「保険会社様式の診断書の作成」や「紹介状の返書の作成」であることが、新医療施設開発振興財団助成「医師と医療関係職種の役割分担を推進するためのオーダリングシステムのアーキテクチャ再構築」研究班（研究代表者＝瀬戸僚馬・東京医療保健大医療情報学科助教）の調査で分かった。

　瀬戸氏らの研究班は、徳島県が緊急雇用対策事業の一環として行っている「医師事務作業補助者導入推進事業」の実施病院のうち７病院に勤務する医師１８７人にアンケート調査を実施。６３人から回答を得た（回収率３３.７％）。

　医師の１日の事務作業平均時間は２時間５７分で、主な事務作業は「外来診療録の記載（２３.２分）」「退院サマリーの作成（２０.１分）」「紹介状の作成（１９.５分）」「紹介状の返書の作成（１７.７分）」「保険会社様式の診断書の作成（１２.６分）」だった。研究班は調査結果について「医師にとって事務作業が大きな負担になっており、その軽減が急務であることを顕著に示した結果となった」としている。

　また、医師事務作業補助者に委譲したい事務作業について聞いたところ、医事課経験者には「レセプトに添付する症状詳記の作成」、病棟・外来クラーク経験者には「外来診療録の作成」、病院未経験者には「診療録・画像検査結果などの物的整理」などを委譲したいとの声が多かった。（１２/１４MEDIFAXより）