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医学部合格に向けセミナー開く

“本物の完璧な基礎学力”と“4つの資質”が必須

 協会は10月15日、中央受験センターの講師陣を招き、「2016年度受験傾向と対策」と題して医・歯学部受験対策セミナーを開催した。

 セミナーの講師を務めた医学部大学入試・数学科担当の若林良彦氏は、2015年度の国公立および私立大学医学部への出身高校別合格者(近畿圏)の現状について情報提供し、医学部合格は各大学の定員数が少ないこともあり、非常に狭き門であることを強調した。また、国公立大学医学部合格者数と東大・京大合格者数(他の学部)においては、やはり難関高校の出身者が上位を占めるとして、その相関図を示した。

 国公立大学医学部と国公立大学理系学部、私立大学医学部と国公・私立大学理系学部の難易度比較では、国公立医学部志望のセンター試験の得点率としては85%以上、偏差値は国公立、私立大学医学部ともに65以上がボーダーライン。これをクリアしないと合格は厳しいことを説明した。

 最後に、医学部合格には、“本物の完璧な基礎学力”と、論理的思考力・洞察力や情報処理能力といった理系的能力、コミュニケーション能力・共感能力や総合的判断力といった文系的能力、推察力や創造力といった芸術的能力、意思力・決断力や忍耐力といった体育会系的能力の“4つの資質”をバランス良く併せ持つことが必要であること。さらに、「難関“理科系”学部」であるという安易なイメージから脱却して、医学部は人間としての総合的資質がハイレベルな水準で要求されているという認識を持つことが必要不可欠であり、その視点に立って医学部進学の具体的検討や入試対策を始めるべきとアドバイスした。

 その他、中央受験センターが作成した2015年度のセンター試験の動向や、医学部受験に向けた各教科の要点や学習方法なども情報提供資料として配布した。

 セミナー終了後は、講師陣らが参加者の個別相談に応じ、医学部合格に向けた適切なアドバイスを行った。

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