北海道・佐賀で最高の9.60%に/協会けんぽ保険料率
全国健康保険協会運営委員会(委員長=田中滋・慶応大大学院教授)は1月31日、2011年度(11年3月分から)の協会けんぽの都道府県別保険料率を了承した。料率の最高は北海道と佐賀の9.60%、最低は長野の9.39%となっている。両者の格差は現行より0.05%分拡大する。
平均料率は現行より0.16%上がり9.50%。年齢構成や所得水準の相違を加味した都道府県別医療給付費水準の乖離を是正する激変緩和率は20%分とする。国庫補助率は現行の16.4%を維持する。協会によると、料率のうち高齢者医療の支援金・納付金に充てる「特定保険料率」は10年度より0.12%分増え全国一律で3.62%となる。「特定保険料率」と加入者の医療給付費水準を基に算出する「基本保険料率」の伸びの財源比率は「特定保険料率」が約6割、「基本保険料率」が約4割となっている。
●中期的な財政運営、検討を
料率の変更方針を踏まえ運営委は▽国庫補助率の引き上げに向けた粘り強い働きかけ▽保険料負担軽減に向けた医療費適正化や業務改革、経費節減▽複数年での収支均衡の下で料率設定を可能にするための中期的な財政運営方針の検討―について、本部・支部一体となって対応するよう求める意見書を、協会に対して提出することを決めた。(2/1MEDIFAXより)