勤務医対策でドクターフィー求める意見も/中医協・基本問題小委
厚生労働省は11月4日の中医協・診療報酬基本問題小委員会(委員長=遠藤久夫・学習院大教授)に、病院勤務医が看護職員や事務職員と役割分担することに対する診療報酬上の評価を、勤務医負担の軽減に向けた次期診療報酬改定の論点として示した。委員からは、チームでの取り組みに対する評価を求める意見が多く出たほか、ドクターフィー導入による医師のモチベーション向上を求める声も上がった。
厚労省は、医師が担っている業務のうち、看護師ら医療関係職種が担うことが可能な業務として▽薬剤の投与量の調節▽静脈注射▽救急医療等での診療の優先順位決定▽入院中の療養生活に関する対応▽患者・家族への説明―など8項目を例示。さらに現行では看護師ら医療関係職種が担っている業務のうち事務職員が対応可能なものとして▽ベッドメイキング▽院内の物品の搬送・補充、患者の検査室等への移送▽画像診断フィルム等の整理▽入院時のオリエンテーション▽入院患者への食事の配膳―の5項目を挙げ、チーム医療への評価に対する議論を進めるよう提案した。
また、医療関係職種の専門性を評価した既存の診療報酬項目として「褥瘡ハイリスク患者ケア加算」(入院中1回、500点)や薬剤管理指導料(救命救急入院料等を算定している患者に対して行う場合430点ほか)、医療機器安全管理料(臨床工学士が配置されている保険医療機関で生命維持管理装置を用いて治療を行う場合、1月につき50点ほか)などがあると指摘。こうした項目の充実のほか、7対1、10対1入院基本料を算定している病棟でも「看護補助加算」を算定できるようにすることについて、委員に意見を求めた。(11/4MEDIFAXより)