初再診料「大局的見地で議論が必要」/佐藤医療課長

初再診料「大局的見地で議論が必要」/佐藤医療課長

 厚生労働省保険局医療課の佐藤敏信課長は就任後初めてメディファクスの単独インタビューに応じ、2010年度診療報酬改定に向けて懸案となっている初再診料の在り方について「病院と診療所の点数の単なる数合わせの問題ではない」と述べ、病院の外来・入院機能に対する評価などを踏まえた幅広い議論が今後の中医協で展開されるとの見通しを示した。「再診料の問題だけを取り上げて議論するのは違和感がある」とも述べ、大局的な見地からの議論の必要性を訴えた。

 08年度改定で「外来管理加算」に「5分ルール」が導入されたことについては「技術料を考える指標の1つとして『時間』の概念が導入されたこと自体は意義深い」と述べた。ただ、「5分」という時間の妥当性については「今後中医協の検証部会などを通じて検証する意義があると思う。丁寧に見るべきだろう」とした。

 対象病院の拡大で賛否が分かれているDPCの方向性については「これまでは試行的な取り組みだったが、評価に耐え得るだけの期間を経てデータがそろってきた。議論は第2ステージに入ったと思っている」と述べ、対象病院の在り方のほか支払い方法を修正する必要があるかどうかについても検討課題になるとした。

 また、08年度改定で導入された「後期高齢者診療料」の高齢者担当医と医政局で検討している総合医認定制の関連については「総合医は現行の医療提供体制の中で必要とされてきた議論。基本的なスタートラインが違う」と指摘。日本医師会などが懸念している人頭払い方式への移行の可能性については「これまで中医協でも保険局でも議論したことはない」とした。ただ、人頭払いの是非について「学者や関係者の間で議論することは否定すべきではないと思う」と述べた。(7/28MEDIFAXより)

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