出生数は過去最少、死亡数は戦後最大/12年人口動態統計
厚生労働省は6月5日、2012年人口動態統計月報年計の概数を公表した。12年の出生数は103万7101人で11年より1万3705人減少し、過去最少となった。死亡数は125万6254人で前年から3188人増加し、戦後最大だった。出生数から死亡数を引いた差である自然増減数はマイナス21万9153人で、前年のマイナス20万2260人と比べて差が1万6893人広がり、過去最大のマイナス幅となった。自然増減率(人口千対)はマイナス1.7で、07年以来6年連続のマイナス値となっている。
死因別死亡数を見ると、順位は11年と変わらず、1位が悪性新生物36万790人、2位が心疾患19万8622人、3位が肺炎12万3818人、4位が脳血管疾患12万1505人と続く。悪性新生物と心疾患の死亡数は11年よりも増加している。
悪性新生物の死亡数を部位別に見ると、男性の1位は肺がんで5万1362人だった。肺がんは12年を含めて近年増加傾向が続いており、女性は2万142人で2位だった。女性の1位は大腸がんで2万142人だった。大腸がんも増加傾向が続き、男性は2万5515人に上った。
●合計特殊出生率微増も「少子化は変わらない」
合計特殊出生率は1.41と前年の1.39から微増し、1996年以来の1.4台の水準まで回復した。厚労省担当者は「団塊ジュニア近辺の方が30代以上になって子どもを産むようになっていることが影響しているのではないか」と述べる一方で、「少子化は変わらない」としている。母親の年齢別の出生数では、前年と比較して15−34歳は減少、35−49歳は増加という傾向がここ数年続いている。(6/6MEDIFAXより)