共通番号法案を閣議決定/医療情報取扱いで特別法の議論へ【一体改革関連】  PDF

【一体改革関連】共通番号法案を閣議決定

医療情報取扱いで特別法の議論へ

 政府は2月17日、社会保障・税一体改革大綱を閣議決定。1月6日の素案決定以降、野党との事前協議を行えないまま、3月中に消費税増税を柱とする法案を国会に提出するため、ほぼ素案のまま大綱とした。

 各種世論調査で内閣支持率が30%程度と低迷し、消費税増税に反対が賛成を上回る中であるが、政府は法案提出を強行する構えだ。

 なお、関連法案の提出が進んでいる。医療では国保財政運営の都道府県単位化を推進する国保法改定法案が2月3日に提出ずみだ。

 一方、一体改革と同時に進められてきた共通番号制度(マイナンバー)を導入するための「個人識別番号法案」を政府が2月14日に閣議決定した。2014年6月に国民一人一人に番号を交付し、15年1月に利用開始するとしている。

 番号制は、所得や社会保障の受給実態を把握し、個人や世帯の状況に応じた社会保障給付を実現することを目的とする。

 同様の制度は、自民党政権時代から幾度も検討されてきたが、国民の反発から見送られてきた。今回は、社会保障と税の一体改革と絡めて、消費税引き上げ時の給付付き税額控除、社会保障の制度横断的な自己負担軽減策としての総合合算制度の導入といったメリットを前面に導入を図る。

 個人情報保護のため、行政機関などを監視する第三者機関の設置や情報漏洩に対する罰則を盛り込んでいるが、目的外使用や情報漏洩問題への国民の不安払しょくはできていない。

 マイナンバーと医療情報の積極的連動には特別法が必要とされている。厚労省は今春以降、法案作成に向けて議論を始め、13年通常国会への法案提出を目指す。

 

ページの先頭へ