全世帯の6割「生活状況苦しい」/08年国民生活基礎調査
全世帯の約6割が生活を「苦しい」と感じていることが5月21日、厚生労働省の「2008年国民生活基礎調査の概況」で分かった。児童のいる世帯では62.1%、高齢者世帯では53.4%が「苦しい」と回答した。厚労省大臣官房統計情報部は「1991年の初調査以来『苦しい』と回答する割合が増加傾向にある」としている。
同調査は医療や年金、所得など国民生活を調べることが目的で、3年ごとに大規模調査を実施。08年は中間年に当たり、世帯区分や家計支出、平均所得金額などを調査した。世帯票は4万5837世帯、所得票は6349世帯から有効回答を得た。世帯数の状況などは調査客体数から推計している。
世帯別にみた生活意識については、全世帯の「大変苦しい」(23.5%)と「やや苦しい」(33.7%)を合わせて57.2%が「苦しい」と回答。91年の同項目の初調査では「苦しい」との回答は全世帯の37.7%で、20年間で約20ポイント増加していた。(5/22MEDIFAXより)