入所者の過半数が医療機関に転院/療養型老健で日慢協報告書  PDF

入所者の過半数が医療機関に転院/療養型老健で日慢協報告書

 療養病床再編の受け皿施設として創設した介護療養型老人保健施設(介護療養型老健)に入った人の過半数が、医療機関へ転院している可能性が高いことが、日本慢性期医療協会の調査で分かった。自宅への退所や死亡退所は、それぞれ1割程度にとどまった。

 直近6カ月間で介護療養型老健から退所した922人のうち、病院か診療所への転院は57.4%。うち、併設か関連施設の一般病床への転院は27.4%で、最も多かった。介護施設などへの退所は15.6%。自宅への退所は14.4%で、死亡退所は12.5%だった。 一方、直近6カ月間の新規入所者1133人については、84.1%が医療機関からの入所。うち併設か関連施設の一般病床からの入所は40.3%で、最も多かった。

 日慢協は、介護療養型老健について「急性期病床をはじめ医療度が比較的、高い患者の受け皿としての役割が大きい」とする一方、看取りの実施状況については「問題がある可能性が示唆された」としている。

 全国の介護療養型老人保健施設と療養病床から転換した従来型老健など147施設を対象に、2010年度老人保健事業推進費等補助金事業として10年11−12月に実施。59施設(介護療養型老健37施設、従来型老健18施設、特養4施設)から回答を得た。

●「方向性が変わり不安」
 転換後に発生した問題点を複数回答で介護療養型老健に聞いたところ「制度改正への早期対応として転換したが、方向性が変わってきたため不安」が最多の51.5%。「入所者の病状が悪化した際、自施設での医療提供が困難」が27.3%で2番目に多かった。

 一方、転換したことで改善した点を聞いたところ「採算が改善した」48.6%で最多。次いで「同一法人内でより多様なサービスを提供できるようになった」が45.7%、「入所者へのケアの提供が充実した」37.1%などだった。

 日慢協は「法人経営を進めるに当たり、転換を戦略的に位置付けて成功した施設があったことがうかがえた」としている。(4/27MEDIFAXより)

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