先進医療で連携/京大など大学病院と地域病院
京都大医学部付属病院は8月22日までに、滋賀医科大や神戸大など近県の大学病院や地域の病院と連携し、大学卒業後の若手医師を対象にした高度先進医療の研修プログラムを2009年度から実施することを決めた。新たな治療法の開発など、日本の医療の将来を支える医師の育成を進める。
04年からの「臨床研修制度」で、大学病院での研修が必須ではなくなった。「仕事がきつい」などのイメージから大学病院を避け、先進医療の現場を経験しない研修医が増えているという。
新たな研修プログラムには、京大などをはじめ、福井、香川、関西医科の6つの大学病院と、医師の研修に実績のある京都医療センター(伏見区) や大津赤十字病院(大津市)、滋賀県立成人病センター(守山市) など10病院が参加する。
対象は、法律で義務付けられている大学卒業後の臨床研修(2年間) を終え、学会認定の専門医の取得を目指す医師で、毎年約350人を予定。約6年かけて大学と地域の病院それぞれで研修を受ける。
大学では高度な技術を要する治療や病気の原因の研究などを主に行う一方、地域の病院では多くの患者の治療に携わり医療人としての実践的な素養を身に付け、バランスの取れた医師を育てる。
大学間で教員や研修医の交流を行い、地域の病院には指導教員を派遣する。研修後に、大学院に進学するコースも用意する。