偏在解消の基礎データへ、三師調査の改良を/日医総研WP  PDF

偏在解消の基礎データへ、三師調査の改良を/日医総研WP

 日医総研はこのほど、医師の偏在解消策を検討するためのデータ整備に関する提言をまとめたワーキングペーパー(WP)を公表した。厚生労働省の「医師・歯科医師・薬剤師調査(三師調査)」は医師数を把握する基礎データとして最も有効とした上で、調査を精緻化し、都道府県などが偏在解消策や医療計画を策定する際に使い勝手のよいデータとすることが必要としている。

 医療計画の策定に当たっては、都道府県が平均在院日数の目標値を設定することになっており、厚労省は平均在院日数の推計ツールを提供する方針。WPは「提示すべきはあくまで基礎データである」とし、都道府県の実情を考慮し画一的なツールで地域の独自性を損なわないよう求めた。

 WPが求めた三師調査の改善策の主な内容は次の通り。

 ▽人口当たり医師数、面積当たり医師数を市区町村別に示す▽診療科別医師数を病院・診療所別に分けて示す▽診療科別医師数について人口当たり医師数を示す。その際、診療科によっては小児人口や出産年齢人口、高齢者人口を考慮する▽診療科別医師数について、主たる診療科と複数回答で選択した診療科の地域別クロス集計表を示す▽専門医の臨床経験などを把握できる項目を追加する▽大学医局などから関連医療機関などへ非常勤で派遣されている場合は、主たる派遣先と日数や時間などを調査する。(11/29MEDIFAXより)

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