保険料安くなるのは「後期高齢者の61%」/厚労省推計  PDF

保険料安くなるのは「後期高齢者の61%」/厚労省推計

 民主党厚生労働部門会議が10月15日開かれ、後期高齢者医療制度が導入されたことで75%の後期高齢者は保険料が安くなるとの麻生太郎首相の7日の国会答弁に対し、民主党議員から「後期高齢者全体の話ではなく一部の推計を述べたものだ」と批判が相次いだ。部門会議に出席した厚生労働省保険局高齢者医療課の吉岡てつを課長は「首相は国保から同制度に移った世帯で負担が減っている割合を示したものだ」と説明。「後期高齢者全体では61%の人が保険料が安くなる」との粗い推計を明らかにした。

 麻生首相は7日の衆院予算委員会で同制度の保険料負担に関して「今の案で70−75%の方々は今までの掛け金より安くなる」と述べた。15日の部門会議で長妻昭衆院議員は「計算の前提条件を示さないでみんな7割だと首相は言っている」と述べ、国民に間違った理解を与えていると指摘した。

 吉岡課長によると、国保の代表的な8割の世帯で計算すると、同制度への移行によって75%の世帯で負担が減る。ただ、計算には、国保の残る2割の世帯と被用者保険の被保険者35万人、被扶養者200万人は含まれていない。

 吉岡課長は、制度導入によって仮に国保加入者の75%が負担減になり、被用者保険の被保険者と被扶養者の全員の保険料が高くなると想定した場合、後期高齢者全体で見ると61%の人が保険料が安くなるとした。(10/16MEDIFAXより)

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